医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

コロナ経口薬の「開発最前線」

第132回 瞠目すべきは伝説の日本人研究者

宮田総研代表取締役 宮田満

2021年10月15日号

「『モルヌピラビル』は新型コロナウイルス感染症の診療を根底から変える“ゲーム・チェンジャー”になる」  10月1日の米国CNBCのニュース・ショーで、米国食品医薬品局(FDA)のスコット・ゴットリーブ前長官が太鼓判を押した。その日、米メルクが経口新型コロナウイルス感染症治療薬モルヌピラビルの治験で、軽症患者が入院と死亡するリスクを50%抑止できたと発表。同社の株価は12.3%も急騰した。  しかも、10日後の10月11日には、FDAに緊急使用許可(EUA)申請を提出した。審査が順調に進めば、新型コロナウイルス感染症治療薬で初の経口剤の使用が月内にも可能となる。米国政府は170万回治療分(1日2回×5日間)を700ドル(1人あたり、約7万9000円)で購入する契約を、メルクと今年6月に早手回しに締結している。  日本では第5波のピーク時に首都圏と関西圏で... 「『モルヌピラビル』は新型コロナウイルス感染症の診療を根底から変える“ゲーム・チェンジャー”になる」  10月1日の米国CNBCのニュース・ショーで、米国食品医薬品局(FDA)のスコット・ゴットリーブ前長官が太鼓判を押した。その日、米メルクが経口新型コロナウイルス感染症治療薬モルヌピラビルの治験で、軽症患者が入院と死亡するリスクを50%抑止できたと発表。同社の株価は12.3%も急騰した。  しかも、10日後の10月11日には、FDAに緊急使用許可(EUA)申請を提出した。審査が順調に進めば、新型コロナウイルス感染症治療薬で初の経口剤の使用が月内にも可能となる。米国政府は170万回治療分(1日2回×5日間)を700ドル(1人あたり、約7万9000円)で購入する契約を、メルクと今年6月に早手回しに締結している。  日本では第5波のピーク時に首都圏と関西圏で医

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