眺望 医薬街道
新薬の登場で「前進」するCKD治療
近藤正觀
2021年10月15日号
慢性腎臓病(CKD)とは、慢性に経過するすべての腎臓病を指す。腎臓は腰の辺りに2個ある臓器だ。そら豆のようなかたちで、握りこぶしくらいの大きさである。腎臓は1個わずか150グラムほどの小さな臓器だが、血液の20%以上が流れ、毎日200リットルもの血液を濾過している。老廃物を尿として体外に排出し、体液の量や浸透圧・血圧の調整を行い、健康な身体を維持するために働いている。
腎機能は加齢によって低下すると言われており、高血圧症・糖尿病・肥満・メタボリックシンドロームなどの疾患を抱える患者はCKDに陥りやすい。CKDの診断にはGFR(糸球体濾過量)が使用される。GFRは糸球体の老廃物を尿へ排泄する能力を示すのもで、通常は血清クレアチニン検査を診断指標としている。また、腎臓に障害があると血液中のタンパク質が尿に出てくるので、尿中のタンパク質を測定することも...
慢性腎臓病(CKD)とは、慢性に経過するすべての腎臓病を指す。腎臓は腰の辺りに2個ある臓器だ。そら豆のようなかたちで、握りこぶしくらいの大きさである。腎臓は1個わずか150グラムほどの小さな臓器だが、血液の20%以上が流れ、毎日200リットルもの血液を濾過している。老廃物を尿として体外に排出し、体液の量や浸透圧・血圧の調整を行い、健康な身体を維持するために働いている。
腎機能は加齢によって低下すると言われており、高血圧症・糖尿病・肥満・メタボリックシンドロームなどの疾患を抱える患者はCKDに陥りやすい。CKDの診断にはGFR(糸球体濾過量)が使用される。GFRは糸球体の老廃物を尿へ排泄する能力を示すのもで、通常は血清クレアチニン検査を診断指標としている。また、腎臓に障害があると血液中のタンパク質が尿に出てくるので、尿中のタンパク質を測定することも行わ
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