看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
平等でも永遠でもない「時間」
第51回 「感情労働」をどうコントロールしていくか
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2021年11月1日号
1日が80時間あればいいのにと思う。極めて自分勝手な理由でそう思っている。単に仕事が追いついていないからである。私のメンターのひとりで、物理学の権威である土岐博先生(大阪大学名誉教授)は、「1日は24時間平等にある。その平等に配分されたなかでどう使うかは人それぞれ」とおっしゃってくださった。
それまで実習や講義、研究、実践のコンサルテーションなどいろいろやりたいことをすべてやってきて、何とか回してきたつもりだった。しかし、学会の仕事などが増えてきて、自分の時間がどんどん減っていく感覚が常にあり、時間の使い方がうまくできなくなってきた。その焦りから、1日の時間が足りないと時間のせいにするようになるという体たらく。この話をすると、いつも土岐先生を思い出し、自分を戒める。世間には私の何十倍も忙しく、しかも素晴らしい成果を出している人た...
1日が80時間あればいいのにと思う。極めて自分勝手な理由でそう思っている。単に仕事が追いついていないからである。私のメンターのひとりで、物理学の権威である土岐博先生(大阪大学名誉教授)は、「1日は24時間平等にある。その平等に配分されたなかでどう使うかは人それぞれ」とおっしゃってくださった。
それまで実習や講義、研究、実践のコンサルテーションなどいろいろやりたいことをすべてやってきて、何とか回してきたつもりだった。しかし、学会の仕事などが増えてきて、自分の時間がどんどん減っていく感覚が常にあり、時間の使い方がうまくできなくなってきた。その焦りから、1日の時間が足りないと時間のせいにするようになるという体たらく。この話をすると、いつも土岐先生を思い出し、自分を戒める。世間には私の何十倍も忙しく、しかも素晴らしい成果を出している人たちが
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