平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜
科学的な新興感染症対策とは
第135回
琉球大学医学部非常勤講師 照井資規
2021年11月1日号
新型コロナウイルス禍とは、多くの人が亡くなる「特殊な大災害」である。東日本大震災のように誰が見ても被害状況や危険性を認識できるものではないが、その面にこそ、コロナ禍便乗ビジネスの弊害が発生したり、対策が自然災害以上に困難となったりする要因がある。災害関連死に相当するのが、ワクチン接種による死亡であろう。
「新型コロナワクチンを接種した後に死亡した人」の数は1190人に達した*1。しかし、ワクチン接種と死亡との因果関係について、厚生労働省は「現時点では接種との因果関係があると結論付けられた例はなく、死亡との因果関係が統計的に認められた症状もない」としている。1190人のうち「情報不足などで因果関係が評価できないもの」は1182人に上る。全体の99.3%が「評価できない」となるのは、日本ではワクチンの安全性を確保するための因果関係を調べるシステ...
新型コロナウイルス禍とは、多くの人が亡くなる「特殊な大災害」である。東日本大震災のように誰が見ても被害状況や危険性を認識できるものではないが、その面にこそ、コロナ禍便乗ビジネスの弊害が発生したり、対策が自然災害以上に困難となったりする要因がある。災害関連死に相当するのが、ワクチン接種による死亡であろう。
「新型コロナワクチンを接種した後に死亡した人」の数は1190人に達した*1。しかし、ワクチン接種と死亡との因果関係について、厚生労働省は「現時点では接種との因果関係があると結論付けられた例はなく、死亡との因果関係が統計的に認められた症状もない」としている。1190人のうち「情報不足などで因果関係が評価できないもの」は1182人に上る。全体の99.3%が「評価できない」となるのは、日本ではワクチンの安全性を確保するための因果関係を調べるシステム
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