抗原検査販売は薬局薬剤師の正念場

厚労省の「アホな規制」を緩和した内閣府はさらなる解禁狙う

2021年12月1日号

　薬局薬剤師の21年を総括すれば、医薬品の供給不安に常に頭を抱えたことが真っ先に挙がるが、もうひとつ、新型コロナウイルス感染対策で河野太郎氏に振り回された1年と言える。前半はワクチン接種の担い手として勝手に期待され、後半は抗原検査キットの薬局販売のゴタゴタだ。　東京都での新規陽性者数が155人と、第5波が急速に萎んだ9月27日、厚生労働省は新型コロナの検査に使用する「抗原検査キット」を薬局で販売することを認める事務連絡を発出した。これまで抗原検査は、医療現場などで使用することが認められていた。厚労省は、体調が気になる場合に、患者自身で検査が行えるようすることや、感染者の早期発見と確実な医療機関の受診などにつなげるためだ。事務連絡発出1ヵ月前の8月27日の東京の新規陽性者が4350人、すでに保健所機能が崩壊した事実を踏まえ、官邸主導で規制を緩和... 　薬局薬剤師の21年を総括すれば、医薬品の供給不安に常に頭を抱えたことが真っ先に挙がるが、もうひとつ、新型コロナウイルス感染対策で河野太郎氏に振り回された1年と言える。前半はワクチン接種の担い手として勝手に期待され、後半は抗原検査キットの薬局販売のゴタゴタだ。　東京都での新規陽性者数が155人と、第5波が急速に萎んだ9月27日、厚生労働省は新型コロナの検査に使用する「抗原検査キット」を薬局で販売することを認める事務連絡を発出した。これまで抗原検査は、医療現場などで使用することが認められていた。厚労省は、体調が気になる場合に、患者自身で検査が行えるようすることや、感染者の早期発見と確実な医療機関の受診などにつなげるためだ。事務連絡発出1ヵ月前の8月27日の東京の新規陽性者が4350人、すでに保健所機能が崩壊した事実を踏まえ、官邸主導で規制を緩和し

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