看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
本当の孤独と切れない縁
第52回 慮る人の気持ちを受け取ってほしい
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2021年12月1日号
大学で時間を消費するとそれなりに仕事は進み、それで評価されるのだが、何となく虚しさのほうが勝る。もともと頭の中だけで完結できる思考力を持ち合わせていないし、職場の人に評価されても一瞬うれしいだけでモチベーションにはつながらない。パソコンの前で時間を消費するのは、思った以上に人生を無味乾燥なものにすると気づいて6年ほど経った。
それまではそんなこと考えたこともなかった。毎日フィールドの病院に出ていたからだ。そこで暮らしていたと言ってもいい。夜病棟で過ごして、朝はそこから大学に出勤していた。医師はそれが普通だが、看護師はそういうシステムになっていない。だが、私はフィールドと研究室の両方あることが普通になっているから、大学にいる割合が多くなると、こんなに仕事はつまらないものかと感じてしまう。暇なのである。仕事を面白くするのは環境...
大学で時間を消費するとそれなりに仕事は進み、それで評価されるのだが、何となく虚しさのほうが勝る。もともと頭の中だけで完結できる思考力を持ち合わせていないし、職場の人に評価されても一瞬うれしいだけでモチベーションにはつながらない。パソコンの前で時間を消費するのは、思った以上に人生を無味乾燥なものにすると気づいて6年ほど経った。
それまではそんなこと考えたこともなかった。毎日フィールドの病院に出ていたからだ。そこで暮らしていたと言ってもいい。夜病棟で過ごして、朝はそこから大学に出勤していた。医師はそれが普通だが、看護師はそういうシステムになっていない。だが、私はフィールドと研究室の両方あることが普通になっているから、大学にいる割合が多くなると、こんなに仕事はつまらないものかと感じてしまう。暇なのである。仕事を面白くするのは環境がど
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