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眺望 医薬街道

新たな形態「パンデミック承認」が必要だ

近藤正觀

2021年12月1日号

 厚生労働省は11月19日、厚生科学審議会・医薬品医療機器制度部会で、緊急時の薬事承認制度についての検討を開始した。日本には医薬品に関する「特例承認」制度が従来からあったが、感染症パンデミックが起こった場合、米国に比べて使用の許可が60日程度遅く、ワクチン接種を含む予防・治療の実用化が大幅に遅れた。例えば、ファイザーの新型コロナウイルスワクチンで見ると、米国の緊急使用許可(EUA)は20年12月11日だったが、日本の特例承認は21年2月14日だったのだ。  特例承認制度は「外国で許可・承認されている」ことが前提で、国内の新医薬品は対象ではない。日本で世界最初に創製された医薬品は対象としていないのだ。これでは国民を守れないとして、新たな承認形態を検討しようという趣旨で進めるのが緊急時承認制度だ。  米国のEUAというのは、「許可であって承認...  厚生労働省は11月19日、厚生科学審議会・医薬品医療機器制度部会で、緊急時の薬事承認制度についての検討を開始した。日本には医薬品に関する「特例承認」制度が従来からあったが、感染症パンデミックが起こった場合、米国に比べて使用の許可が60日程度遅く、ワクチン接種を含む予防・治療の実用化が大幅に遅れた。例えば、ファイザーの新型コロナウイルスワクチンで見ると、米国の緊急使用許可(EUA)は20年12月11日だったが、日本の特例承認は21年2月14日だったのだ。  特例承認制度は「外国で許可・承認されている」ことが前提で、国内の新医薬品は対象ではない。日本で世界最初に創製された医薬品は対象としていないのだ。これでは国民を守れないとして、新たな承認形態を検討しようという趣旨で進めるのが緊急時承認制度だ。  米国のEUAというのは、「許可であって承認で

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