医薬経済オンライン

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イベルメクチン「安易」な使用で起こり得る悲劇

本来の適応症で迷惑を被る「駆虫薬」

2021年12月15日号

「あなたは馬ではない。牛でもない。マジでみんなやめて」  米国食品医薬品局(FDA)は、9月にSNSでこんな警告を発した。駆虫薬「イベルメクチン」の新型コロナウイルスに対する効果を期待するあまり、家畜用製剤にまで手を出さないでという訴えだ。  国内でも、ヒト用のイベルメクチンを扱うマルホと、製造元のMSDが頭を悩ませていた。報道が過熱するにつれて、過剰な発注が見られるようになったからだ。イベルメクチンの効果が取り沙汰されるようになった20年4月にはすでに、予防的措置ながら「出荷調整」を開始。その後もたびたび確立されたエビデンスはないことを訴えてきた。  そもそも、イベルメクチンはウイルスではなく寄生虫を殺すための「駆虫薬」。国内での適応症は「腸管糞線虫症」と「疥癬」だ。本来の使用用途に、影響は出ていないのだろうか。 「あなたは馬ではない。牛でもない。マジでみんなやめて」  米国食品医薬品局(FDA)は、9月にSNSでこんな警告を発した。駆虫薬「イベルメクチン」の新型コロナウイルスに対する効果を期待するあまり、家畜用製剤にまで手を出さないでという訴えだ。  国内でも、ヒト用のイベルメクチンを扱うマルホと、製造元のMSDが頭を悩ませていた。報道が過熱するにつれて、過剰な発注が見られるようになったからだ。イベルメクチンの効果が取り沙汰されるようになった20年4月にはすでに、予防的措置ながら「出荷調整」を開始。その後もたびたび確立されたエビデンスはないことを訴えてきた。  そもそも、イベルメクチンはウイルスではなく寄生虫を殺すための「駆虫薬」。国内での適応症は「腸管糞線虫症」と「疥癬」だ。本来の使用用途に、影響は出ていないのだろうか。

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