林檎の南限、蜜柑の北限―石岡市に見る地域医療問題―
二次医療圏内で広がる医療格差
第4回
フリーライター・早川幸子
2021年12月15日号
国の地域医療構想は、各地で病床の再編・統合に物議を醸している。だが、医療機能ごとの病床数の需給ギャップを明らかにし、二次医療圏ごとの医療資源を可視化した意義は大きい。
石岡市のある茨城県は、人口10万人あたりの病床数は1072.5床で、全国平均の1223.1床を下回っている(厚生労働省・18年「医療施設調査」)。医師数も、人口10万人あたり197.5人で、埼玉県に次ぐワースト2位だ(厚生労働省・18年「医師・歯科医師・薬剤師統計」)。他県に比べると、決して医療資源が潤沢とは言えないが、国の地域医療構想で明らかになった病床の需給ギャップでは、茨城県も25年度には4318床が過剰になると予測されている。
なかでも、石岡市が属する土浦構想区域は、県内の他の地域に比べると、高度急性期病床が各段に多い地域だ。15年度は県全体の高度急性期病床の37%を占め...
国の地域医療構想は、各地で病床の再編・統合に物議を醸している。だが、医療機能ごとの病床数の需給ギャップを明らかにし、二次医療圏ごとの医療資源を可視化した意義は大きい。
石岡市のある茨城県は、人口10万人あたりの病床数は1072.5床で、全国平均の1223.1床を下回っている(厚生労働省・18年「医療施設調査」)。医師数も、人口10万人あたり197.5人で、埼玉県に次ぐワースト2位だ(厚生労働省・18年「医師・歯科医師・薬剤師統計」)。他県に比べると、決して医療資源が潤沢とは言えないが、国の地域医療構想で明らかになった病床の需給ギャップでは、茨城県も25年度には4318床が過剰になると予測されている。
なかでも、石岡市が属する土浦構想区域は、県内の他の地域に比べると、高度急性期病床が各段に多い地域だ。15年度は県全体の高度急性期病床の37%を占めてお
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