医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

拡大続く世界の免疫腫瘍薬の変化

第177回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2021年12月15日号

 世界の医薬品市場が伸びるかどうかは最大の薬効である抗がん剤に依存している部分が大きい。筆者のまとめでは、20年の世界の抗がん剤市場はG-CSFや制吐剤を含めて7%増の1695億ドルだった。この中で最大の薬効クラスが抗PD1/L1抗体の免疫腫瘍薬であり、20年は23%増の282億ドルで全体の6分の1の16.6%を占めている。今回はこの免疫腫瘍薬市場の変化を見ていく。  すでに第3四半期決算が発表されているので各社の製品売上げを四半期ごとに合計して変化を見たものが下の図である。3Qからファイザーが独メルクから分配売上げを得ている「バベンチオ」の売上げを公表したのでその20年以降の数字も加えた。新型コロナウイルスの影響で20年3Qは前期比が20%を割ったが、4Qと21年2Qは23%を超えており、抗がん剤の中でも伸びている薬効クラスであることに変わりはない。21年3Qは86.8億ドルあり...  世界の医薬品市場が伸びるかどうかは最大の薬効である抗がん剤に依存している部分が大きい。筆者のまとめでは、20年の世界の抗がん剤市場はG-CSFや制吐剤を含めて7%増の1695億ドルだった。この中で最大の薬効クラスが抗PD1/L1抗体の免疫腫瘍薬であり、20年は23%増の282億ドルで全体の6分の1の16.6%を占めている。今回はこの免疫腫瘍薬市場の変化を見ていく。  すでに第3四半期決算が発表されているので各社の製品売上げを四半期ごとに合計して変化を見たものが下の図である。3Qからファイザーが独メルクから分配売上げを得ている「バベンチオ」の売上げを公表したのでその20年以降の数字も加えた。新型コロナウイルスの影響で20年3Qは前期比が20%を割ったが、4Qと21年2Qは23%を超えており、抗がん剤の中でも伸びている薬効クラスであることに変わりはない。21年3Qは86.8億ドルあり、伸

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