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激動の時代の製薬企業 その戦略と事業価値

タカラバイオ バイオ戦略で高成長を実現

時価総額は親会社を「凌駕」

2021年12月15日号

 タカラバイオは、宝ホールディングスの事業子会社である。宝ホールディングスは、グループ企業60社を傘下に置いている。宝酒造、宝酒造インターナショナル、タカラバイオが中核だ。宝酒造のバイオ事業を分割・承継し02年に設立、04年に東証マザーズに上場した。16年に東証1部に市場替え、現在も親会社の宝ホールディングスとともに親子上場している。  タカラバイオの時価総額は20年度末で3333億円、宝ホールディングスの2695億円の1.24倍だ。親子上場で子会社の時価総額が親会社の時価総額を上回るケースは珍しい。この数年でタカラバイオの時価総額が急増したためだ。5年前の15年度末時点ではタカラバイオの時価総額は1806億円、宝ホールディングス(2342億円)の77%の規模だった。直近5年間で宝ホールディングスの時価総額は1.15倍に膨らんだが、タカラバイオは1.85倍と...  タカラバイオは、宝ホールディングスの事業子会社である。宝ホールディングスは、グループ企業60社を傘下に置いている。宝酒造、宝酒造インターナショナル、タカラバイオが中核だ。宝酒造のバイオ事業を分割・承継し02年に設立、04年に東証マザーズに上場した。16年に東証1部に市場替え、現在も親会社の宝ホールディングスとともに親子上場している。  タカラバイオの時価総額は20年度末で3333億円、宝ホールディングスの2695億円の1.24倍だ。親子上場で子会社の時価総額が親会社の時価総額を上回るケースは珍しい。この数年でタカラバイオの時価総額が急増したためだ。5年前の15年度末時点ではタカラバイオの時価総額は1806億円、宝ホールディングス(2342億円)の77%の規模だった。直近5年間で宝ホールディングスの時価総額は1.15倍に膨らんだが、タカラバイオは1.85倍と親

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