異例づくめの22年度診療報酬改定
岸田首相裁定と日医・中川会長の「機能不全」
2022年1月1日号
「今年の改定は非常にわかりづらいものになっている」
22年度の診療報酬改定率決定に向けて大詰めを迎えていた20年12月14日、そう語ったのは自民党の田村憲久衆院議員だ。岸田文雄政権の発足で、厚生労働相の任を解かれ、党社会保障制度調査会(加藤勝信会長)の医療委員長に就任。財務省と厚労省の事務レベル折衝が断続的に行われるなか、党側の実務役を担った。
田村氏が「わかりづらい」と、こぼす理由はいくつかあるが、そのひとつは「決定権者がはっきりしない」ということだ。約8年続いた第2次安倍政権では表のとおり、同じ顔ぶれで改定率を決定に関わった。安倍首相がおり、財務相をずっと麻生太郎氏が務めた。日本医師会長には、安倍氏や麻生氏と「蜜月」だった横倉義武氏が君臨した。14、16、18、20年度と4回連続で首相、財務相、日医会長を同じ人物が担ったことに...
「今年の改定は非常にわかりづらいものになっている」
22年度の診療報酬改定率決定に向けて大詰めを迎えていた20年12月14日、そう語ったのは自民党の田村憲久衆院議員だ。岸田文雄政権の発足で、厚生労働相の任を解かれ、党社会保障制度調査会(加藤勝信会長)の医療委員長に就任。財務省と厚労省の事務レベル折衝が断続的に行われるなか、党側の実務役を担った。
田村氏が「わかりづらい」と、こぼす理由はいくつかあるが、そのひとつは「決定権者がはっきりしない」ということだ。約8年続いた第2次安倍政権では表のとおり、同じ顔ぶれで改定率を決定に関わった。安倍首相がおり、財務相をずっと麻生太郎氏が務めた。日本医師会長には、安倍氏や麻生氏と「蜜月」だった横倉義武氏が君臨した。14、16、18、20年度と4回連続で首相、財務相、日医会長を同じ人物が担ったことにな
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