薬を間違えないための調剤ICT | 医薬経済オンライン

医療を変える「訪問薬剤師」その意義

薬を間違えないための調剤ICT

第５回

尾久田佳明

2022年1月1日号

　どの業種でもミスというのは顧客（患者）の信用失墜の原因になるため、極力避けたいことである。社会ではミスしたときの適切な対応を学び、実践することが信用回復のためには大切だが、それ以上にミスを未然に防ぐことはとても重要だ。とくに医療業界においては1回のミスは患者の健康被害に直結するため絶対に起こしてはいけない。そのため、調剤薬局でもさまざまな防止策がとられているのでその知られざる調剤室の努力と工夫について触れていこう。　まずは調剤薬局のミスについていくつか用語と定義の説明をしよう。調剤薬局のミスは「調剤ミス」「調剤過誤」「調剤事故」の3つに分けられるが、この3つはどの時点でミスが発覚したかによって呼び方が変わってくる。調剤薬局では処方箋を受け取ると、その処方箋に基づいて薬剤師が「調剤」する。その後、調剤された薬が間違っていないか... 　どの業種でもミスというのは顧客（患者）の信用失墜の原因になるため、極力避けたいことである。社会ではミスしたときの適切な対応を学び、実践することが信用回復のためには大切だが、それ以上にミスを未然に防ぐことはとても重要だ。とくに医療業界においては1回のミスは患者の健康被害に直結するため絶対に起こしてはいけない。そのため、調剤薬局でもさまざまな防止策がとられているのでその知られざる調剤室の努力と工夫について触れていこう。　まずは調剤薬局のミスについていくつか用語と定義の説明をしよう。調剤薬局のミスは「調剤ミス」「調剤過誤」「調剤事故」の3つに分けられるが、この3つはどの時点でミスが発覚したかによって呼び方が変わってくる。調剤薬局では処方箋を受け取ると、その処方箋に基づいて薬剤師が「調剤」する。その後、調剤された薬が間違っていないか「監

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