誰の目にも明らか三菱ケミカルＨＤの「武田化」

外国人社長の「カネ」と「ヒト」の扱い方に既視感

2022年2月1日号

　果たして国内化学最大手も製薬最大手と同じ道を辿るのか——。　ジョンマーク・ギルソン社長をトップに戴く三菱ケミカルホールディングスの話である。昨年末に発表した経営戦略では大幅な組織改編を示し、同社の主力である石油化学からの実質的な撤退を掲げたほか、生え抜きだった最高財務責任者を外部から迎え入れるなど矢継ぎ早の改革を打ち出している。「誰かに似ていないか」。ドラスティックな改革姿勢に対し、そんな声が社内外を問わず漏れ聞こえてくる。誰あろう武田薬品のクリストフ・ウェバー社長のことだ。その姿を重ね合わせ、早くも先行きを不安視する見方が広がっている。汚れ仕事を任される　何故、伝統ある財閥系メーカーのトップに外国人社長を呼ばなければならなくなったのか。その前に日本を代表する化学メーカーである三菱... 　果たして国内化学最大手も製薬最大手と同じ道を辿るのか——。　ジョンマーク・ギルソン社長をトップに戴く三菱ケミカルホールディングスの話である。昨年末に発表した経営戦略では大幅な組織改編を示し、同社の主力である石油化学からの実質的な撤退を掲げたほか、生え抜きだった最高財務責任者を外部から迎え入れるなど矢継ぎ早の改革を打ち出している。「誰かに似ていないか」。ドラスティックな改革姿勢に対し、そんな声が社内外を問わず漏れ聞こえてくる。誰あろう武田薬品のクリストフ・ウェバー社長のことだ。その姿を重ね合わせ、早くも先行きを不安視する見方が広がっている。汚れ仕事を任される　何故、伝統ある財閥系メーカーのトップに外国人社長を呼ばなければならなくなったのか。その前に日本を代表する化学メーカーである三菱ケミ

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