現場が望む社会保障制度
不可解なオンライン診療特例見直しの結末
第81回
ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳
2022年2月1日号
いきなりの比喩で恐縮だが、こんな情景を想像していただきたい。対面で会った経験を持たない客、いわゆる「さん」を断っている飲食店の評判を聞き、「一度は訪ねたい」と考えていた。すると、その店が「客を増やす改革策」を議論し始めたという噂を耳にしたので、「いつか行けるようになるかもしれない」と期待していた。しかし、最終的に「直接的な関わりを持った客」に限って受け入れることにしたと聞かされ、「大して変わらないじゃないか」という言葉が口を突いて出た——。
初診対面原則が争点化
オンライン診療の拡大策に関して、こんな不可解な結論を21年11月、有識者で構成する厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」が下した。どうして不可解な結論になったのか、以下で経緯や理由を考察したい。
話は18年度診...
いきなりの比喩で恐縮だが、こんな情景を想像していただきたい。対面で会った経験を持たない客、いわゆる「さん」を断っている飲食店の評判を聞き、「一度は訪ねたい」と考えていた。すると、その店が「客を増やす改革策」を議論し始めたという噂を耳にしたので、「いつか行けるようになるかもしれない」と期待していた。しかし、最終的に「直接的な関わりを持った客」に限って受け入れることにしたと聞かされ、「大して変わらないじゃないか」という言葉が口を突いて出た——。
初診対面原則が争点化
オンライン診療の拡大策に関して、こんな不可解な結論を21年11月、有識者で構成する厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」が下した。どうして不可解な結論になったのか、以下で経緯や理由を考察したい。
話は18年度診療
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