医薬経済オンライン

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薬のおカネを議論しよう

肥満症治療薬と非薬物療法の間

第58回

医療ガバナンス研究所医師  谷本哲也

2022年2月1日号

 肥満症治療薬の実用化が注目を集めている。21年6月、米国食品医薬品局(FDA)はノボ・ノルディスクのGLP-1受容体作動薬「セマグルチド」について、肥満症の適応を追加すると発表した。この適応としては米国では5つ目の薬剤で、既承認はオルリスタット、フェンテルミン・トピラマート、ナルトレキソン・ブプロピオン、リラグルチドだ。とくにGLP-1受容体作動薬は、『ニューイングランド医学誌』などで有望な第Ⅲ相試験の結果が近年次々と発表され、大きく期待されている。  日本では92年に承認された富士フイルム富山化学の「サノレックス」(マジンドール)はあるものの、副作用の問題もあり適応症の範囲が狭く限定的な使用にとどまっている。武田薬品の「オブリーン」(セチリスタット)は13年に承認されるも薬価収載されず、未発売のまま18年にひっそりと販売を終えた。そのためセマグル...  肥満症治療薬の実用化が注目を集めている。21年6月、米国食品医薬品局(FDA)はノボ・ノルディスクのGLP-1受容体作動薬「セマグルチド」について、肥満症の適応を追加すると発表した。この適応としては米国では5つ目の薬剤で、既承認はオルリスタット、フェンテルミン・トピラマート、ナルトレキソン・ブプロピオン、リラグルチドだ。とくにGLP-1受容体作動薬は、『ニューイングランド医学誌』などで有望な第Ⅲ相試験の結果が近年次々と発表され、大きく期待されている。  日本では92年に承認された富士フイルム富山化学の「サノレックス」(マジンドール)はあるものの、副作用の問題もあり適応症の範囲が狭く限定的な使用にとどまっている。武田薬品の「オブリーン」(セチリスタット)は13年に承認されるも薬価収載されず、未発売のまま18年にひっそりと販売を終えた。そのためセマグルチ

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