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巻頭言

屈折検査で新展開、「弱視」見逃し防止を

柏井真理子・日本眼科医会常任理事(乳幼児・学校保健担当)

2022年3月1日号

——3歳児健診で眼のピントが合っているのかを調べる屈折検査の普及に向け、啓発活動に力を入れています。目的や経緯は。 柏井 3歳児健診での屈折検査は、子どもの「弱視」を見つけるために非常に有効な手段。目標は、小学校入学までに弱視を治し、視力を獲得しましょう、ということ。弱視は、視覚の発達が途中で止まり、眼鏡やコンタクトレンズで視力の矯正をしても、一生涯視力1.0を得ることはできない。  視覚の発達には「感受性期間」がある。視力は網膜に映った像を、視神経を通して脳で考える、要するに脳の機能。感受性は3歳ぐらいまでが非常に高く、刺激を受けることで脳、視力が発達するが、6〜8歳で感受性が消失してしまう。ただ、感受性期間に適切に弱視治療をすると、健全な視力を獲得できる。 ——弱視治療のタイムリミットは8歳まで、とい... ——3歳児健診で眼のピントが合っているのかを調べる屈折検査の普及に向け、啓発活動に力を入れています。目的や経緯は。 柏井 3歳児健診での屈折検査は、子どもの「弱視」を見つけるために非常に有効な手段。目標は、小学校入学までに弱視を治し、視力を獲得しましょう、ということ。弱視は、視覚の発達が途中で止まり、眼鏡やコンタクトレンズで視力の矯正をしても、一生涯視力1.0を得ることはできない。  視覚の発達には「感受性期間」がある。視力は網膜に映った像を、視神経を通して脳で考える、要するに脳の機能。感受性は3歳ぐらいまでが非常に高く、刺激を受けることで脳、視力が発達するが、6〜8歳で感受性が消失してしまう。ただ、感受性期間に適切に弱視治療をすると、健全な視力を獲得できる。 ——弱視治療のタイムリミットは8歳まで、という

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