医薬経済オンライン

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医療を変える「訪問薬剤師」その意義

薬の緊急性と 夜間配薬体制の課題

第7回

尾久田 佳明

2022年3月1日号

 4年前まで私は病院の薬剤部で業務に従事し、救急病棟を担当していた。ここでは脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、肺炎、重症感染症など重症度の高い患者様が日々何人も運ばれてきて治療を受けていた。もちろん、大半は意識がない状態であり、使用されている薬はアドレナリン注のような蘇生薬や抗生剤などの緊急性の高い薬が多かった。  そもそも医薬品は、普通薬、劇薬、向精神薬、毒薬、麻薬と安全性を考慮したジャンル分けはされているが、緊急性という観点では分けられていないため、疾患の種類や重症度から判断しなければならない。例えば、便秘薬と降圧薬では降圧薬のほうが重要である可能性が高く、同じ降圧薬でも収縮期血圧160くらいの少し高めの人よりも200程度の人のほうが当然緊急度は高くなる。  ただ、私はこうした意識を持って、数年救急病棟に勤務していたせいか自分...  4年前まで私は病院の薬剤部で業務に従事し、救急病棟を担当していた。ここでは脳出血や脳梗塞、心筋梗塞、肺炎、重症感染症など重症度の高い患者様が日々何人も運ばれてきて治療を受けていた。もちろん、大半は意識がない状態であり、使用されている薬はアドレナリン注のような蘇生薬や抗生剤などの緊急性の高い薬が多かった。  そもそも医薬品は、普通薬、劇薬、向精神薬、毒薬、麻薬と安全性を考慮したジャンル分けはされているが、緊急性という観点では分けられていないため、疾患の種類や重症度から判断しなければならない。例えば、便秘薬と降圧薬では降圧薬のほうが重要である可能性が高く、同じ降圧薬でも収縮期血圧160くらいの少し高めの人よりも200程度の人のほうが当然緊急度は高くなる。  ただ、私はこうした意識を持って、数年救急病棟に勤務していたせいか自分の

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