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ADCに託した抗がん剤開発と価値創造

第9回 第一三共

クレディ・スイス証券株式会社株式調査部ディレクター 酒井文義

2022年3月1日号

 第一三共はその社名が表すように、三共と第一製薬が05年9月28日に経営統合して発足した。手段として採用されたのが純粋持株会社方式であり、その後1年半の作業を経て、07年4月に両社の医療用医薬品事業を第一三共に統合し、現在に至っている。両社の経営陣が合併に踏み切った背景には、05年4月1日に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併し誕生したアステラス製薬に規模で負けられない事情があったのではないだろうか。  三共、山之内、第一の3社は東京日本橋に本社を構え、大阪道修町に本社を置く武田薬品工業、塩野義製薬などと業界の勢力を二分していた。我われ証券アナリストは東の山之内が西の藤沢と合併したことで、東西の勢力図が変化し、第一三共の誕生をきっかけに、さらなる合従連衡による業界再編が起きることを期待したが、機運は高まることなく終わってしまった。 ...  第一三共はその社名が表すように、三共と第一製薬が05年9月28日に経営統合して発足した。手段として採用されたのが純粋持株会社方式であり、その後1年半の作業を経て、07年4月に両社の医療用医薬品事業を第一三共に統合し、現在に至っている。両社の経営陣が合併に踏み切った背景には、05年4月1日に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併し誕生したアステラス製薬に規模で負けられない事情があったのではないだろうか。  三共、山之内、第一の3社は東京日本橋に本社を構え、大阪道修町に本社を置く武田薬品工業、塩野義製薬などと業界の勢力を二分していた。我われ証券アナリストは東の山之内が西の藤沢と合併したことで、東西の勢力図が変化し、第一三共の誕生をきっかけに、さらなる合従連衡による業界再編が起きることを期待したが、機運は高まることなく終わってしまった。

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