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上昌広の日本医療の診立て

乾癬領域研究でわかる製薬マネー

第18回 高騰を後押しする背景に親密な関係の構築がある

医療ガバナンス研究所理事長

2022年3月1日号

 医療ガバナンス研究所は、『TANSA』(元ワセダクロニクル)と共同で製薬マネーデータベース(DB)を立ち上げ公開した。我われも、DBを用い、35報の英文論文を発表している。我われが、論文を書く目的のひとつは、製薬企業を理解することにある。最近は乾癬領域の製薬マネーについて研究した。ご紹介したい。  乾癬の治療は、10年1月に、関節リウマチの治療薬抗TNF-α抗体「レミケード」(ヤンセンファーマ、田辺三菱製薬)と「ヒュミラ」(アボットジャパン=現アッヴィ合同会社、エーザイ)が適応拡大されて以降、一変した。生物学的製剤(抗体薬)は、シクロスポリンなどの従来の免疫抑制剤と比較して、有効性が高く、副作用も軽いからだ。その後IL-12、IL-17、IL-23などを標的とする治療薬も開発され、10種類の生物学的製剤が承認されている。  生物学的製剤の薬価は高い...  医療ガバナンス研究所は、『TANSA』(元ワセダクロニクル)と共同で製薬マネーデータベース(DB)を立ち上げ公開した。我われも、DBを用い、35報の英文論文を発表している。我われが、論文を書く目的のひとつは、製薬企業を理解することにある。最近は乾癬領域の製薬マネーについて研究した。ご紹介したい。  乾癬の治療は、10年1月に、関節リウマチの治療薬抗TNF-α抗体「レミケード」(ヤンセンファーマ、田辺三菱製薬)と「ヒュミラ」(アボットジャパン=現アッヴィ合同会社、エーザイ)が適応拡大されて以降、一変した。生物学的製剤(抗体薬)は、シクロスポリンなどの従来の免疫抑制剤と比較して、有効性が高く、副作用も軽いからだ。その後IL-12、IL-17、IL-23などを標的とする治療薬も開発され、10種類の生物学的製剤が承認されている。  生物学的製剤の薬価は高い。例

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