ウクライナ侵攻というビジネス | 医薬経済オンライン

平時医療体制の破綻に備える〜電光石火こそ最良の有事医療〜

ウクライナ侵攻というビジネス

第143回

琉球大学医学部非常勤講師　照井資規

2022年3月1日号

　ロシアの経済力は旧ソビエト連邦時代から韓国の次席に甘んじており、貧しい。この状況が変わったのは中国の発展と地球温暖化、そして仮想通貨である。北極海の氷が溶け、北極海航路が利用しやすくなり、中国の欧州や西アフリカへの進出が容易になることで、ロシア、中国、北朝鮮の連携が強くなった。仮想通貨の発達と普及は経済制裁の効果を弱めつつあり、軍事力による実力支配がしやすくなった。　中国、北朝鮮から見ればウクライナは北極海航路の出口に重大な影響を及ぼす地域であり、反対に北極海航路の入口は北海道であるから、ウクライナ情勢は日本に重要な影響を与える事態だ。現在のところ北海道が直接侵攻される恐れは少ないものの、港湾周辺の土地の買い占めなど、さまざまな手段による「支配」に警戒しなければならない。　米ソ冷戦時代、互いの国を壊滅させられ... 　ロシアの経済力は旧ソビエト連邦時代から韓国の次席に甘んじており、貧しい。この状況が変わったのは中国の発展と地球温暖化、そして仮想通貨である。北極海の氷が溶け、北極海航路が利用しやすくなり、中国の欧州や西アフリカへの進出が容易になることで、ロシア、中国、北朝鮮の連携が強くなった。仮想通貨の発達と普及は経済制裁の効果を弱めつつあり、軍事力による実力支配がしやすくなった。　中国、北朝鮮から見ればウクライナは北極海航路の出口に重大な影響を及ぼす地域であり、反対に北極海航路の入口は北海道であるから、ウクライナ情勢は日本に重要な影響を与える事態だ。現在のところ北海道が直接侵攻される恐れは少ないものの、港湾周辺の土地の買い占めなど、さまざまな手段による「支配」に警戒しなければならない。　米ソ冷戦時代、互いの国を壊滅させられるだ

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