再生医療 飛躍への課題「品質」と「製造」から探る
不足するCMCのノウハウ
第2回
梅木遥
2022年3月15日号
【あらすじ】約10年前は再生医療の黎明期ともいうべき時期だった。10年に京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)や再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)が設立されたこともあり、再生医療への盛り上がりが急速に高まっていった。そして、再生医療等安全性確保法やヒト幹細胞加工製品の品質及び安全性確保に関する5つの指針といった法整備も整った。
ただ、実際のところ、承認医薬品を見てみれば、残念ながらベンチャー企業から導出された事例はジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)を除いてほとんどない、という結果である。
その要因を少々あげれば、
・再生医療の原料となる細胞の不安定性さから製造工程を安定させられないという問題
・製造プロセスに関する評価系の少なさと、再生医療に参画したベンチャー企業らのCMC(原薬や医薬品製剤の化学・製造・...
【あらすじ】約10年前は再生医療の黎明期ともいうべき時期だった。10年に京都大学 iPS細胞研究所(CiRA)や再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)が設立されたこともあり、再生医療への盛り上がりが急速に高まっていった。そして、再生医療等安全性確保法やヒト幹細胞加工製品の品質及び安全性確保に関する5つの指針といった法整備も整った。
ただ、実際のところ、承認医薬品を見てみれば、残念ながらベンチャー企業から導出された事例はジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)を除いてほとんどない、という結果である。
その要因を少々あげれば、
・再生医療の原料となる細胞の不安定性さから製造工程を安定させられないという問題
・製造プロセスに関する評価系の少なさと、再生医療に参画したベンチャー企業らのCMC(原薬や医薬品製剤の化学・製造・品
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