時感/編集後記
時感/編集後記
2022年3月15日号
時感
尊敬していた先輩記者
まだ業界紙記者として駆け出しの20歳代の頃、ひとつ歳上の先輩記者にいかしたヒトがいた。
記者クラブで一緒だった。彼の仕事振りには他社の重鎮も一目置いていた。日中、動ける時間帯は厚生省内をぐるぐると歩き回り、記事を書くのは役人が捕まらなくなった夜と決めていた。
クラブ詰めの記者は広報から投げ込まれる情報をただ流すだけの連中ばかり。独自に取材している記者は少数だった。
一方、当時の記者クラブには特権があった。大臣や局長などが着任すると1週間以内にクラブ記者と会見するというルールだ。ただし原則、質問は事前に幹事社が提出したものに限られる。それでも時間が許せばフリーの質問も捻じり込めた。
ある局長の就任会見のとき、彼は最後のタイミングで手を挙げた。ところ...
時感
尊敬していた先輩記者
まだ業界紙記者として駆け出しの20歳代の頃、ひとつ歳上の先輩記者にいかしたヒトがいた。
記者クラブで一緒だった。彼の仕事振りには他社の重鎮も一目置いていた。日中、動ける時間帯は厚生省内をぐるぐると歩き回り、記事を書くのは役人が捕まらなくなった夜と決めていた。
クラブ詰めの記者は広報から投げ込まれる情報をただ流すだけの連中ばかり。独自に取材している記者は少数だった。
一方、当時の記者クラブには特権があった。大臣や局長などが着任すると1週間以内にクラブ記者と会見するというルールだ。ただし原則、質問は事前に幹事社が提出したものに限られる。それでも時間が許せばフリーの質問も捻じり込めた。
ある局長の就任会見のとき、彼は最後のタイミングで手を挙げた。ところが、
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