医薬経済オンライン

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疑問の声届かぬ「SGLT2阻害薬」エビデンス

2型糖尿病CV系保護作用は確実なのか

2022年4月1日号

 今年1月、糖尿病治療関係者の間にちょっとした衝撃が走った。震源地は米国糖尿病学会(ADA)が毎年刊行する「糖尿病標準治療」だ(事実上のガイドライン。ちなみに無料である)。欧米における2型糖尿病への第一選択薬はメトホルミン一本槍だったのが、アテローム動脈硬化性疾患や腎疾患を合併する2型糖尿病患者では、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体刺激薬も第一選択となったのだ(※1)。 EMPA-REGに対するFDAの考察  このような推奨変更の背景にあるのは、近年報告された新たな大規模臨床試験(エビデンス)である。しかしその「エビデンス」には、あまり知られていないが、看過できない「もろさ」も指摘されている。SGLT2阻害薬に焦点を当てて紹介する。 FDAで疑義続出  まず、心血管(CV)系イベント抑制作用から検討しよう。ランダム化試験「EMPA...  今年1月、糖尿病治療関係者の間にちょっとした衝撃が走った。震源地は米国糖尿病学会(ADA)が毎年刊行する「糖尿病標準治療」だ(事実上のガイドライン。ちなみに無料である)。欧米における2型糖尿病への第一選択薬はメトホルミン一本槍だったのが、アテローム動脈硬化性疾患や腎疾患を合併する2型糖尿病患者では、SGLT2阻害薬とGLP-1受容体刺激薬も第一選択となったのだ(※1)。 EMPA-REGに対するFDAの考察  このような推奨変更の背景にあるのは、近年報告された新たな大規模臨床試験(エビデンス)である。しかしその「エビデンス」には、あまり知られていないが、看過できない「もろさ」も指摘されている。SGLT2阻害薬に焦点を当てて紹介する。 FDAで疑義続出  まず、心血管(CV)系イベント抑制作用から検討しよう。ランダム化試験「EMPA-RE

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