看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
UXの基盤になる文脈を受け入れる態度
第56回 対話とは何か、一方的なセミナーで得られないもの
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2022年4月1日号
医療者、とくに看護職は病気のことを知りつつ、その人の生活がより良くなるように支援する職業だ。プライバシーにかなり入り込み、場合によっては、その人の思考にもある程度踏み込むこともある。相手からするとかなりのお節介だと思う。当人が現状を打開したいと考えていれば、その問題意識を利用して関わればいい。例えば、風邪を治してほしい場合だ。そういうときに医師は薬剤を出す。少し治まれば、いい医師となり、出した薬が合わなければヤブ医者になる。だが、その患者の回復が本当にその医師の処方のためかどうかはわからない。もともとの免疫力によってよくなったのかもしれない。でもその薬で治ったと患者は満足し、クリニックは繁盛する。
一方で、患者は薬を出してほしいのに、「私は薬は出さない主義なので、生活を見直しましょう。お酒はどうですか?タバコなんて言語道断...
医療者、とくに看護職は病気のことを知りつつ、その人の生活がより良くなるように支援する職業だ。プライバシーにかなり入り込み、場合によっては、その人の思考にもある程度踏み込むこともある。相手からするとかなりのお節介だと思う。当人が現状を打開したいと考えていれば、その問題意識を利用して関わればいい。例えば、風邪を治してほしい場合だ。そういうときに医師は薬剤を出す。少し治まれば、いい医師となり、出した薬が合わなければヤブ医者になる。だが、その患者の回復が本当にその医師の処方のためかどうかはわからない。もともとの免疫力によってよくなったのかもしれない。でもその薬で治ったと患者は満足し、クリニックは繁盛する。
一方で、患者は薬を出してほしいのに、「私は薬は出さない主義なので、生活を見直しましょう。お酒はどうですか?タバコなんて言語道断、
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