医薬経済オンライン

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薬のおカネを議論しよう

COVID-19流行による製薬マネーへの影響

第63回

医療ガバナンス研究所医師 尾崎章彦

2022年4月15日号

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が本格的に問題になって、2年以上の月日が流れた。この期間、医療現場に見られた変化のひとつは、製薬企業が主催する講演会や院内勉強会が劇的に減少したことだ。最近になり、COVID-19流行後の、製薬企業から医療者に支払われた謝金(製薬マネー)やその関連データが少しずつ明らかになっていることを踏まえ、本稿では、この点に関する分析をお届けしたい。 まず、日本の状況であるが、結論から言えば、COVID-19流行下で製薬マネーは劇的に減少している。例えば、第一三共は19年に医療者への謝金(C項目)として、総額で23億1400万円を支払い、これは、すべての会社において最多だった。しかし、20年には14億8100万円まで減少した。その減少率は36%だ。なお、19年には、同社における講演会時の会場費や交通費・宿泊費等(D項目)の支払いも全企業の中で最...  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が本格的に問題になって、2年以上の月日が流れた。この期間、医療現場に見られた変化のひとつは、製薬企業が主催する講演会や院内勉強会が劇的に減少したことだ。最近になり、COVID-19流行後の、製薬企業から医療者に支払われた謝金(製薬マネー)やその関連データが少しずつ明らかになっていることを踏まえ、本稿では、この点に関する分析をお届けしたい。 まず、日本の状況であるが、結論から言えば、COVID-19流行下で製薬マネーは劇的に減少している。例えば、第一三共は19年に医療者への謝金(C項目)として、総額で23億1400万円を支払い、これは、すべての会社において最多だった。しかし、20年には14億8100万円まで減少した。その減少率は36%だ。なお、19年には、同社における講演会時の会場費や交通費・宿泊費等(D項目)の支払いも全企業の中で最多

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