「官製後発品市場」、無責任改革の終焉
良質・安価の「理想郷」は夢幻だった20年
2022年5月1日号
安定的に生産できる日は来るのか
「咽元過ぎれば何とやら」の例えではないが、3月21日夜、政府が初の「電力需給ひっ迫警報」を発したことを、深刻な危機として記憶している向きは少ないのではあるまいか。今年1月から続いた「まん延防止等重点措置」の全面解除と相まって、繁華街は、客足の戻り具合は別として、灯りを煌々と照らしている。停電発生の少なさなどで世界一と称された日本の電力供給の「高品質」が、気が付けば、薄氷を踏むかのごとくへ劣化した。その原因について、再生エネルギーの導入と電力市場の自由化を拙速に、しかも同時に進めた副作用だと指摘する識者は多い。
電力事業は戦後長らく、安定供給に絶対的な責任を負う代わりに一企業による地域独占が許され、さらにすべての費用に一定の報酬を上乗せした金額を規制当局が徴収料金として認める「総括原...
安定的に生産できる日は来るのか
「咽元過ぎれば何とやら」の例えではないが、3月21日夜、政府が初の「電力需給ひっ迫警報」を発したことを、深刻な危機として記憶している向きは少ないのではあるまいか。今年1月から続いた「まん延防止等重点措置」の全面解除と相まって、繁華街は、客足の戻り具合は別として、灯りを煌々と照らしている。停電発生の少なさなどで世界一と称された日本の電力供給の「高品質」が、気が付けば、薄氷を踏むかのごとくへ劣化した。その原因について、再生エネルギーの導入と電力市場の自由化を拙速に、しかも同時に進めた副作用だと指摘する識者は多い。
電力事業は戦後長らく、安定供給に絶対的な責任を負う代わりに一企業による地域独占が許され、さらにすべての費用に一定の報酬を上乗せした金額を規制当局が徴収料金として認める「総括原価方
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