現場が望む社会保障制度
「健康経営」の動向と論点を探る
第84回
ニッセイ基礎研究所主任研究員 三原 岳
2022年5月1日号
従業員の健康づくりに力を入れる「健康経営」に対する関心が高まっている。経済産業省が旗振り役となり、健康経営に取り組む企業が増えているほか、その必要性は働き方改革の文脈でも論じられるようになっている。
一方、健康経営に関する企業の取り組みをいくつか見ると、従業員の健康増進や生産性の向上、医療費適正化など、さまざまな点が論じられてきた経緯があり、「何のための健康経営か」という点を改めて議論する必要があると感じている。
本稿では、健康経営に関する経緯を考察し、その目的を改めて問う。そのうえで、職場に出勤しているのに心身状態の悪さから生産性を上げられない「プレゼンティーズム」(presenteeism)とか、本人を取り巻く周囲の環境が健康に影響を及ぼす「健康の社会的決定要因」という考え方を重視することで、単なる医療費適正化や生活...
従業員の健康づくりに力を入れる「健康経営」に対する関心が高まっている。経済産業省が旗振り役となり、健康経営に取り組む企業が増えているほか、その必要性は働き方改革の文脈でも論じられるようになっている。
一方、健康経営に関する企業の取り組みをいくつか見ると、従業員の健康増進や生産性の向上、医療費適正化など、さまざまな点が論じられてきた経緯があり、「何のための健康経営か」という点を改めて議論する必要があると感じている。
本稿では、健康経営に関する経緯を考察し、その目的を改めて問う。そのうえで、職場に出勤しているのに心身状態の悪さから生産性を上げられない「プレゼンティーズム」(presenteeism)とか、本人を取り巻く周囲の環境が健康に影響を及ぼす「健康の社会的決定要因」という考え方を重視することで、単なる医療費適正化や生活習慣
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