看護学者から見た個別化医療とグローバリズム
方法論を超越した科学的信念
第57回 最も尊敬するケアワーカーさんに教えられたこと
大阪大学大学院医学系研究科/公益財団法人浅香山病院 山川みやえ
2022年5月1日号
「アンタ、どこ向いて仕事しとんねん」
この言葉を聞くとパッと背筋を伸ばさないといけない。混沌とした状況に陥っても、この言葉を思い出すだけで方向が正されるような気がする。これは、私が最も尊敬しているAさんがいつも病棟で言っていた言葉である。その人は認知症ケアに人生をかけていたようにしか見えない仕事ぶりのケアワーカーさんで、この道何十年のベテラン中のベテランだった。前回4月1日号からの続きで「ゼロポジション」でいるための科学の重要性を思うとき、Aさんのことを思い出さずにいられない。
患者さんにしっかり向き合う
Aさんとは15年前に病棟で出会った。私は助教になったばかりで、教授の指示で認知症の研究プロジェクトのプロジェクトマネージャーとして、認知症病棟に入院中の患者さんの行動をモニターして、それをケアに活用できな...
「アンタ、どこ向いて仕事しとんねん」
この言葉を聞くとパッと背筋を伸ばさないといけない。混沌とした状況に陥っても、この言葉を思い出すだけで方向が正されるような気がする。これは、私が最も尊敬しているAさんがいつも病棟で言っていた言葉である。その人は認知症ケアに人生をかけていたようにしか見えない仕事ぶりのケアワーカーさんで、この道何十年のベテラン中のベテランだった。前回4月1日号からの続きで「ゼロポジション」でいるための科学の重要性を思うとき、Aさんのことを思い出さずにいられない。
患者さんにしっかり向き合う
Aさんとは15年前に病棟で出会った。私は助教になったばかりで、教授の指示で認知症の研究プロジェクトのプロジェクトマネージャーとして、認知症病棟に入院中の患者さんの行動をモニターして、それをケアに活用できないか
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