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薬のおカネを議論しよう

個別対応が求められる小児でのコロナワクチン接種

第64回

医療ガバナンス研究所医師 谷本哲也

2022年5月1日号

 新型コロナウイルス禍の重要論点のひとつは世代別の対策だ。コロナ感染に伴う死亡率・重症化率は、高齢者で高く若年者で低い。このため若年層でワクチン接種率がやや低い傾向にある。政府公開データ(4月18日時点)によれば、2回目接種率は70歳以上で9割を超えるが、20〜60歳代は8〜9割程度、12〜19歳は75.6%だ。5〜11歳は接種開始より間もないこともあり4.5%だが、今後どこまで伸びるだろうか。  5〜11歳の小児にどの程度の強さで接種を推奨するのか、臨床・教育の現場でも悩ましいところがある。この年齢層に日本で使用できるワクチンは、国内臨床試験なしで海外臨床試験に基づき審査され1月21日に薬事承認されたファイザー製のみだ。審査報告書によれば、成人で臨床的有効性が証明されたという条件で、免疫原性が同程度であることを評価する免疫ブリッジングの手法で小児での開発が...  新型コロナウイルス禍の重要論点のひとつは世代別の対策だ。コロナ感染に伴う死亡率・重症化率は、高齢者で高く若年者で低い。このため若年層でワクチン接種率がやや低い傾向にある。政府公開データ(4月18日時点)によれば、2回目接種率は70歳以上で9割を超えるが、20〜60歳代は8〜9割程度、12〜19歳は75.6%だ。5〜11歳は接種開始より間もないこともあり4.5%だが、今後どこまで伸びるだろうか。  5〜11歳の小児にどの程度の強さで接種を推奨するのか、臨床・教育の現場でも悩ましいところがある。この年齢層に日本で使用できるワクチンは、国内臨床試験なしで海外臨床試験に基づき審査され1月21日に薬事承認されたファイザー製のみだ。審査報告書によれば、成人で臨床的有効性が証明されたという条件で、免疫原性が同程度であることを評価する免疫ブリッジングの手法で小児での開発が行わ

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