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世界の医薬品業界

SGLT2がDPP4の市場を上回った21年

第182回

研ファーマ・ブレーン 永江研太郎

2022年5月15日号

 かつて多くのメーカーが販売していた降圧剤や高脂血症薬はほとんどパテントが切れ、ジェネリックが中心となった。現在の経口剤の慢性疾患薬で、世界で100億ドルを超える大型市場があるのは、「エリキュース」「リクシアナ」「イグザレルト」の直接Xa阻害剤と2型糖尿病のDPP4阻害剤、SGLT2阻害剤だけである。直接Xa阻害剤のエリキュースはファイザーの売上げの多くがブリストル・マイヤーズスクイブからの分配で重複していることもあり、21年の世界の直接Xa阻害剤市場は各社の製品売上げ合計で前期比15%増の266億ドルもある(図1)。  かつて降圧剤のARB市場は09年のピーク時に世界で232億ドル、スタチンのピークは10年の213億ドルだったので、直接Xa阻害剤は循環器系で過去最大の薬効クラスとなっている。3製品のうち、バイエルのイグザレルトが23年に欧州でジェネリックが...  かつて多くのメーカーが販売していた降圧剤や高脂血症薬はほとんどパテントが切れ、ジェネリックが中心となった。現在の経口剤の慢性疾患薬で、世界で100億ドルを超える大型市場があるのは、「エリキュース」「リクシアナ」「イグザレルト」の直接Xa阻害剤と2型糖尿病のDPP4阻害剤、SGLT2阻害剤だけである。直接Xa阻害剤のエリキュースはファイザーの売上げの多くがブリストル・マイヤーズスクイブからの分配で重複していることもあり、21年の世界の直接Xa阻害剤市場は各社の製品売上げ合計で前期比15%増の266億ドルもある(図1)。  かつて降圧剤のARB市場は09年のピーク時に世界で232億ドル、スタチンのピークは10年の213億ドルだったので、直接Xa阻害剤は循環器系で過去最大の薬効クラスとなっている。3製品のうち、バイエルのイグザレルトが23年に欧州でジェネリックが登

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