Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング
紛争がもたらす国際共同治験の危機
第105回 ウクライナとロシアは上位国、日本はどう対応すべきか
ジョージメイスン大学大学院(バージニア州)パブリックヘルス専攻 堀玲子
2022年5月15日号
ウクライナ紛争の影響で、ロシアでの国際共同治験や単独治験の実施が次々に中止に追い込まれている。経済制裁で治験薬をロシアに供給することが難しいからだ。ついに医療・医薬品領域にまで暗雲が覆ってきた。
医薬産業政策研究所(政策研)のレポートから近年の国際共同治験の参加国を見ると、00〜18年の累積試験数でロシアが11位、ウクライナが25位、日本が28位となっている。1位は米国の9306件。日本は単一国試験数では米国に次ぐ2位(ロシアは19位)だが、試験総数では残念ながら11位のロシアに後れを取り16位となっている。ロシアの試験数はほとんどが国際共同治験である。
ウクライナでの治験がほぼ不可能なのは仕方がない。対象患者が国外に避難、医療施設や医師の確保をできる余裕などない。わざわざ避難先を調べて治験の継続を行うこともないだろう。だが、ウク...
ウクライナ紛争の影響で、ロシアでの国際共同治験や単独治験の実施が次々に中止に追い込まれている。経済制裁で治験薬をロシアに供給することが難しいからだ。ついに医療・医薬品領域にまで暗雲が覆ってきた。
医薬産業政策研究所(政策研)のレポートから近年の国際共同治験の参加国を見ると、00〜18年の累積試験数でロシアが11位、ウクライナが25位、日本が28位となっている。1位は米国の9306件。日本は単一国試験数では米国に次ぐ2位(ロシアは19位)だが、試験総数では残念ながら11位のロシアに後れを取り16位となっている。ロシアの試験数はほとんどが国際共同治験である。
ウクライナでの治験がほぼ不可能なのは仕方がない。対象患者が国外に避難、医療施設や医師の確保をできる余裕などない。わざわざ避難先を調べて治験の継続を行うこともないだろう。だが、ウクライ
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録