祖業を切り離すJSRトップの「胆力」
高采配を振るう数少ない外国人経営者
2022年6月1日号
JSR四日市工場
古くは90年代後半のマツダに始まり、日産自動車、ソニー、日本板硝子、オリンパスと、モノづくり企業を中心に相次いだ外国人社長の登用ブーム。彼らの多くが企業再建を担って華々しくデビューしたものの、程なく、パフォーマンスに対する期待値とアウトプットとのギャップが誰の目にも隠せなくなり、最後は石もて追われるというケースが、残念ながら散見された。私腹を肥やして塀の中に落ちた挙句、スパイ映画さながらに国外へ逃亡し、安全地帯から古巣に対して毒付く輩までいる。
足元においても、武田薬品と三菱ケミカルホールディングスで、それぞれリーダーシップを発揮する立場にいる。しかしながら両人とも、社内はもちろん、株式市場をはじめとする社外の「評価」がいまひとつなことは改めて指摘するまでもないだろう。業界の盟主企業を率いるこの...
JSR四日市工場
古くは90年代後半のマツダに始まり、日産自動車、ソニー、日本板硝子、オリンパスと、モノづくり企業を中心に相次いだ外国人社長の登用ブーム。彼らの多くが企業再建を担って華々しくデビューしたものの、程なく、パフォーマンスに対する期待値とアウトプットとのギャップが誰の目にも隠せなくなり、最後は石もて追われるというケースが、残念ながら散見された。私腹を肥やして塀の中に落ちた挙句、スパイ映画さながらに国外へ逃亡し、安全地帯から古巣に対して毒付く輩までいる。
足元においても、武田薬品と三菱ケミカルホールディングスで、それぞれリーダーシップを発揮する立場にいる。しかしながら両人とも、社内はもちろん、株式市場をはじめとする社外の「評価」がいまひとつなことは改めて指摘するまでもないだろう。業界の盟主企業を率いるこの2人
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