上昌広の日本医療の診立て
ファウチ氏と尾身氏に見る力量差の違い
第21回 医系技官の共同利益体がもたらした日本社会の不幸
医療ガバナンス研究所理事長
2022年6月1日号
日本の新型コロナウイルス対策が迷走を続けている。4月27日に開催された政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会では、大型連休後に感染が急拡大した場合に備えて、感染者数の抑制と社会経済活動の維持を組み合わせた4つの対応策が議論された。
尾身茂・分科会会長は、その後の記者会見で「議論のたたき台」「なるべく早く分科会で提言をまとめることにメンバーが合意した」など、中身のない説明に終始した。
いま頃になって、こんな議論をしている国はない。米国のバイデン政権の医療顧問トップのアンソニー・ファウチ国立アレルギー感染症研究所長は、「コロナウイルスは根絶できるものではない」「各人が自分がどの程度のリスクを負うか考えて行動すべきだ」と発言しているし、『ニューイングランド医学誌』も、4月28日の社説で「失敗を意味する『ブレ...
日本の新型コロナウイルス対策が迷走を続けている。4月27日に開催された政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会では、大型連休後に感染が急拡大した場合に備えて、感染者数の抑制と社会経済活動の維持を組み合わせた4つの対応策が議論された。
尾身茂・分科会会長は、その後の記者会見で「議論のたたき台」「なるべく早く分科会で提言をまとめることにメンバーが合意した」など、中身のない説明に終始した。
いま頃になって、こんな議論をしている国はない。米国のバイデン政権の医療顧問トップのアンソニー・ファウチ国立アレルギー感染症研究所長は、「コロナウイルスは根絶できるものではない」「各人が自分がどの程度のリスクを負うか考えて行動すべきだ」と発言しているし、『ニューイングランド医学誌』も、4月28日の社説で「失敗を意味する『ブレーク
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