薬のおカネを議論しよう
緊急承認制度-国民と企業のどちらを向いているのか
第66回
医療ガバナンス研究所医師 谷本哲也
2022年6月1日号
5月20日、改正医薬品医療機器等法と関係する政令や省令が公布された。今回の目玉は緊急承認制度の導入だ。対象となる医薬品の要件として挙げられているのは、当然ながら緊急性、そして対象の医薬品を使うほかに適当な方法がない代替不可能性の2点である。
日本経済新聞などの報道によれば、緊急承認制度の適用候補に上がっていると目されているのは、塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルス感染症に対する経口抗ウイルス薬だ。2月25日付で条件付き承認制度の適用を希望する製造販売承認申請がすでになされているが、それでは難しいためのようだ。
後藤茂之厚生労働相は「企業の意向があれば、緊急承認制度の承認可否を審査していくことが想定される」と述べ、塩野義の手代木功社長は緊急承認の可能性が「十分考えられる」と語ったことが報道されている。しかし公開されて...
5月20日、改正医薬品医療機器等法と関係する政令や省令が公布された。今回の目玉は緊急承認制度の導入だ。対象となる医薬品の要件として挙げられているのは、当然ながら緊急性、そして対象の医薬品を使うほかに適当な方法がない代替不可能性の2点である。
日本経済新聞などの報道によれば、緊急承認制度の適用候補に上がっていると目されているのは、塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルス感染症に対する経口抗ウイルス薬だ。2月25日付で条件付き承認制度の適用を希望する製造販売承認申請がすでになされているが、それでは難しいためのようだ。
後藤茂之厚生労働相は「企業の意向があれば、緊急承認制度の承認可否を審査していくことが想定される」と述べ、塩野義の手代木功社長は緊急承認の可能性が「十分考えられる」と語ったことが報道されている。しかし公開されてい
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