話題の焦点
「ムーアの法則」と 「イールームの法則」
2022年6月1日号
ざっと半世紀前の話、コンピューターの性能が驚異的に進化してきて、「半導体の集積度が18ヵ月ごとに2倍進歩する」状況を踏まえ、これをインテル創設者のひとりゴードン・ムーア氏が「ムーアの法則」と唱えた。 時代は下り、12年には新薬開発に関する研究論文が発表された。過去60年間の米国における創薬の歴史をめぐってみると、研究開発費10億ドルあたりの承認新薬数が9年ごとに半減、つまり、開発コストが9年で倍増するという実態が明らかにされた。バイオテクノロジーやゲノム解析の進歩などがあったというのに実に意外だ。 それに対してムーア氏のスペルを逆にして「イールームの法則」と名付けられた。 イールームなんて冗談を言う余裕はない。この傾向を1950年を起点として数学的に延長すると、新薬開発は40年でストップするという由々しき事態が。現在でも新薬をひとつ開発するのに1000億円...
ざっと半世紀前の話、コンピューターの性能が驚異的に進化してきて、「半導体の集積度が18ヵ月ごとに2倍進歩する」状況を踏まえ、これをインテル創設者のひとりゴードン・ムーア氏が「ムーアの法則」と唱えた。 時代は下り、12年には新薬開発に関する研究論文が発表された。過去60年間の米国における創薬の歴史をめぐってみると、研究開発費10億ドルあたりの承認新薬数が9年ごとに半減、つまり、開発コストが9年で倍増するという実態が明らかにされた。バイオテクノロジーやゲノム解析の進歩などがあったというのに実に意外だ。 それに対してムーア氏のスペルを逆にして「イールームの法則」と名付けられた。 イールームなんて冗談を言う余裕はない。この傾向を1950年を起点として数学的に延長すると、新薬開発は40年でストップするという由々しき事態が。現在でも新薬をひとつ開発するのに1000億円で
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録