医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

抗体医薬で刮目すべき新展開

第140回 「ウィフガード」の画期的な強みとは

宮田総研代表取締役 宮田満

2022年6月15日号

 逆転の発想の抗体医薬が日本でも誕生した。ベルギーのベンチャー企業の日本法人アルジェニクスジャパンが重症筋無力症の画期的な抗体医薬「ウィフガート」を5月9日に発売した。  ウィフガートは血中のIgG型抗体全部を低下させることによって、自己免疫疾患を治す治療薬だ。特異性を放棄、血中の抗体(γグロブリン)を全種抑制し、結果的に自己免疫疾患患者の血中に多量に含まれる自己抗体を除去、薬効を発揮する。先行して商業化されているγグロブリン製剤が、ポリクローン抗体補充療法ならば、ウィフガートはポリクローン抗体消費製剤とも言うべき、独創的な抗体医薬である。今回は重症筋無力症の治療薬として認可されたが、今後ウィフガートは特定の自己抗原に対する抗体が原因で発症する自己免疫疾患がすべて、適応拡大の対象となり得る。まさに、希少病治療薬の枠を超え...  逆転の発想の抗体医薬が日本でも誕生した。ベルギーのベンチャー企業の日本法人アルジェニクスジャパンが重症筋無力症の画期的な抗体医薬「ウィフガート」を5月9日に発売した。  ウィフガートは血中のIgG型抗体全部を低下させることによって、自己免疫疾患を治す治療薬だ。特異性を放棄、血中の抗体(γグロブリン)を全種抑制し、結果的に自己免疫疾患患者の血中に多量に含まれる自己抗体を除去、薬効を発揮する。先行して商業化されているγグロブリン製剤が、ポリクローン抗体補充療法ならば、ウィフガートはポリクローン抗体消費製剤とも言うべき、独創的な抗体医薬である。今回は重症筋無力症の治療薬として認可されたが、今後ウィフガートは特定の自己抗原に対する抗体が原因で発症する自己免疫疾患がすべて、適応拡大の対象となり得る。まさに、希少病治療薬の枠を超える

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