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財界論

ロシア侵攻と企業倫理

第21回 浮上する新たな 社会的責任論(番外編)

茨城大学名誉教授 古賀純一郎

2022年6月15日号

 ロシアがウクライナへ侵攻して3ヵ月目に突入した。短期間で決着するのではとの当初の予想を覆し、ウクライナ軍の士気は高く、長期化が避けられないもようだ。日米欧を中心とした企業が直後から迫られているのがロシア・ビジネスへの決断。社会的責任として「撤退」「停止」が浮上している。  今回の侵攻について財界は「明らかな国際法の深刻な違反」(三村明夫日本商工会議所会頭)、「ロシアと積極的に事業を組んで進めていくのは困難」(十倉雅和日本経団連会長)などと厳しく断罪している。急先鋒が、ロシア政府が入国禁止とした櫻田謙悟経済同友会代表幹事で、ビジネスについても「民主主義の価値観を共有する相手を重視し、そうでない相手は用心深く注意しながら経営する必要がある」「経済合理性一本槍ではよくない」と主張した。十倉会長も「力づくで、国際秩序を乱...  ロシアがウクライナへ侵攻して3ヵ月目に突入した。短期間で決着するのではとの当初の予想を覆し、ウクライナ軍の士気は高く、長期化が避けられないもようだ。日米欧を中心とした企業が直後から迫られているのがロシア・ビジネスへの決断。社会的責任として「撤退」「停止」が浮上している。  今回の侵攻について財界は「明らかな国際法の深刻な違反」(三村明夫日本商工会議所会頭)、「ロシアと積極的に事業を組んで進めていくのは困難」(十倉雅和日本経団連会長)などと厳しく断罪している。急先鋒が、ロシア政府が入国禁止とした櫻田謙悟経済同友会代表幹事で、ビジネスについても「民主主義の価値観を共有する相手を重視し、そうでない相手は用心深く注意しながら経営する必要がある」「経済合理性一本槍ではよくない」と主張した。十倉会長も「力づくで、国際秩序を乱そ

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