医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

読む医療ー医者が書いた本の斜め読みー

健康に生きることを問い直す

第196回

大西一幸

2022年7月1日号

延びすぎた寿命 健康の歴史と未来 ジャン=ダヴィド・ゼトゥン 吉田春美訳 河出書房新社 2022年4月刊(その1)  新型コロナウイルスのパンデミックに遭遇して、多くの人々が改めて新興感染症の脅威を感じたと思う。このパンデミックが世界のグローバル化を可視化させ、世界は大変な狭さになり、その分、感染規模レベルが極めて短期間に史上最大になったことを体験した。  しかし、20世紀の半ばには、多くの専門家が感染症は絶滅に向かっている、微生物とウイルスの世界はなくなるだろうと予想していたと記す本に出会って私は絶句した。戦後のベビーブーマー世代である私は、11歳の頃にソークワクチンの接種を受けたポリオは子どもでも死を予感させたし、成人してからもHIVの世界的流行を目の当たりにし、不幸な薬害も取材の現場で立ち会った。大騒ぎとなっ... 延びすぎた寿命 健康の歴史と未来 ジャン=ダヴィド・ゼトゥン 吉田春美訳 河出書房新社 2022年4月刊(その1)  新型コロナウイルスのパンデミックに遭遇して、多くの人々が改めて新興感染症の脅威を感じたと思う。このパンデミックが世界のグローバル化を可視化させ、世界は大変な狭さになり、その分、感染規模レベルが極めて短期間に史上最大になったことを体験した。  しかし、20世紀の半ばには、多くの専門家が感染症は絶滅に向かっている、微生物とウイルスの世界はなくなるだろうと予想していたと記す本に出会って私は絶句した。戦後のベビーブーマー世代である私は、11歳の頃にソークワクチンの接種を受けたポリオは子どもでも死を予感させたし、成人してからもHIVの世界的流行を目の当たりにし、不幸な薬害も取材の現場で立ち会った。大騒ぎとなったS

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence