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間違いだらけのHTA

米ICERの「希少疾病」価値評価

第84回

横浜市立大学医学群健康社会医学ユニット東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学 五十嵐中

2022年7月1日号

 米国の非営利団体「臨床的・経済的評価研究所」(ICER組織)は6月に「The Next Generation of Rare Disease Drug Policy: Ensuring Both Innovation and Affordability」と題し、希少疾病に関する医薬品政策に対するレポートを出している。ICER組織は、「ゾルゲンスマ」「アデュカヌマブ」などの個別医薬品の評価だけでなく、「適応ごとの一物複数価設定」や「エビデンスなき価格引き上げ品目」など、さまざま制度的なレポートを公開しており、その一環で作成されたものだ。  レポートは希少疾病治療薬の開発戦略など多くの内容を含んでおり、アデュカヌマブの際に話題になった「迅速承認」なども扱われている。ここでは、価格設定、とくに「価値に基づく価格設定」(Value Based Pricing、VBP)と関連が強い部分を紹介したい。  米国のオーファンドラッグ法では、患者数が2...  米国の非営利団体「臨床的・経済的評価研究所」(ICER組織)は6月に「The Next Generation of Rare Disease Drug Policy: Ensuring Both Innovation and Affordability」と題し、希少疾病に関する医薬品政策に対するレポートを出している。ICER組織は、「ゾルゲンスマ」「アデュカヌマブ」などの個別医薬品の評価だけでなく、「適応ごとの一物複数価設定」や「エビデンスなき価格引き上げ品目」など、さまざま制度的なレポートを公開しており、その一環で作成されたものだ。  レポートは希少疾病治療薬の開発戦略など多くの内容を含んでおり、アデュカヌマブの際に話題になった「迅速承認」なども扱われている。ここでは、価格設定、とくに「価値に基づく価格設定」(Value Based Pricing、VBP)と関連が強い部分を紹介したい。  米国のオーファンドラッグ法では、患者数が20万

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