対策なく「頼みの綱」は個人の熱意
根深い新興バイオの「ドラッグラグ」
2022年7月15日号
前方スクリーンに映し出された外国人登壇者たちの発言がアプリで同時通訳される——。新型コロナウイルス禍でデジタル化が急速に進んだ一方で、新薬開発は10数年前に戻ったかのようだ。
「日本のドラッグラグは残念ながら広がっている」
7月2日、横浜市での日本乳癌学会学術総会の英語セッションで、唯一現地で登壇した医薬品医療機器総合機構(PMDA)新薬審査第五部の野口瑛美氏が指摘する。腫瘍内科医でもある同氏は、国立がん研究センターのデータを引き合いに、16年に未承認薬は51品目、オフラベル(適応外使用)は21品目あったが、21年は「さらに増えた」と話す。背景として、日本市場の魅力低下、新興バイオ医薬品企業の台頭を挙げる。
かつて未承認薬や適応外使用をめぐっては、患者団体からドラッグラグ解消を求める陳情が相次いだ。それが国際共同治験...
前方スクリーンに映し出された外国人登壇者たちの発言がアプリで同時通訳される——。新型コロナウイルス禍でデジタル化が急速に進んだ一方で、新薬開発は10数年前に戻ったかのようだ。
「日本のドラッグラグは残念ながら広がっている」
7月2日、横浜市での日本乳癌学会学術総会の英語セッションで、唯一現地で登壇した医薬品医療機器総合機構(PMDA)新薬審査第五部の野口瑛美氏が指摘する。腫瘍内科医でもある同氏は、国立がん研究センターのデータを引き合いに、16年に未承認薬は51品目、オフラベル(適応外使用)は21品目あったが、21年は「さらに増えた」と話す。背景として、日本市場の魅力低下、新興バイオ医薬品企業の台頭を挙げる。
かつて未承認薬や適応外使用をめぐっては、患者団体からドラッグラグ解消を求める陳情が相次いだ。それが国際共同治験の
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