医薬経済オンライン

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「巧言令色」経営続ける武田の終着点

主要評価項目は「配当金」の維持のみ

2022年8月1日号

「第2の東芝」も見えてきた  武田薬品が22年3月期業績を発表した5月11日、業界雀たちの間ではこんな囁きが交わされた。 「いまの武田が株主を納得させるために切れるカードは、やはり、配当だけということね……」  同社の前期の売上高は、主力の潰瘍性大腸炎治療薬「エンティビオ」などの伸長で3兆5690億円と過去最高を記録した。営業損益以下は揃って減益となったものの、これは21年3月期にあった事業売却益が消えた一方で、研究開発費が増えたことが主因とされる。クリストフ・ウェバー社長は「力強い業績を報告できた」と述べたうえで、「当社が進んでいる道への自信を深めています」と胸を張った。だが、注目されたのは好決算より、株主還元だった。  決算発表の席上、財務を取り仕切るコスタ・サルウコスCFOは「負債を迅速に削減し、株主還... 「第2の東芝」も見えてきた  武田薬品が22年3月期業績を発表した5月11日、業界雀たちの間ではこんな囁きが交わされた。 「いまの武田が株主を納得させるために切れるカードは、やはり、配当だけということね……」  同社の前期の売上高は、主力の潰瘍性大腸炎治療薬「エンティビオ」などの伸長で3兆5690億円と過去最高を記録した。営業損益以下は揃って減益となったものの、これは21年3月期にあった事業売却益が消えた一方で、研究開発費が増えたことが主因とされる。クリストフ・ウェバー社長は「力強い業績を報告できた」と述べたうえで、「当社が進んでいる道への自信を深めています」と胸を張った。だが、注目されたのは好決算より、株主還元だった。  決算発表の席上、財務を取り仕切るコスタ・サルウコスCFOは「負債を迅速に削減し、株主還元

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