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業界展望

グローバル・スペシャリティーファーマへの挑戦は道半ば

第14回 協和キリン

クレディ・スイス証券株式会社株式調査部ディレクター 酒井文義

2022年8月1日号

 キリンファーマと協和発酵工業が経営統合して、協和発酵キリン(現協和キリン)が誕生したのが08年10月。存続会社は上場企業の協和発酵工業で、当時の株価は1000円前後で推移していたと記憶する。その後の株価は3000円の壁を破れずに停滞した時期もあったが、足元の株価は3000円台に乗せている。株価的にはそこそこのパフォーマンスを示したが、実態はどうであろうか。  経営統合発表当時の両社の主力製品の腎性貧血治療薬エリスロポエチン製剤「エスポー/ネスプ」の売上高は400億円、白血球減少症治療薬「グラン/ノイアップ」の売上高202億円、単純合算した両社の売上高は4214億円、営業利益は426億円だった。協和キリンは16年12月期より会計基準を日本基準からIFRSへ変更しており横並びで比較はできないが、21年12月期の売上高は3522億円、コア営業利益657億円、当期利益523億円。売...  キリンファーマと協和発酵工業が経営統合して、協和発酵キリン(現協和キリン)が誕生したのが08年10月。存続会社は上場企業の協和発酵工業で、当時の株価は1000円前後で推移していたと記憶する。その後の株価は3000円の壁を破れずに停滞した時期もあったが、足元の株価は3000円台に乗せている。株価的にはそこそこのパフォーマンスを示したが、実態はどうであろうか。  経営統合発表当時の両社の主力製品の腎性貧血治療薬エリスロポエチン製剤「エスポー/ネスプ」の売上高は400億円、白血球減少症治療薬「グラン/ノイアップ」の売上高202億円、単純合算した両社の売上高は4214億円、営業利益は426億円だった。協和キリンは16年12月期より会計基準を日本基準からIFRSへ変更しており横並びで比較はできないが、21年12月期の売上高は3522億円、コア営業利益657億円、当期利益523億円。売上高

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