医薬経済オンライン

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日本の医薬品品質規制の大問題

今後めざすべき方向性―後発品問題の全体像について―

第9回

元厚生労働省(薬系技官)津田重城

2022年8月1日号

 前回7月15日号の末尾で、「次回はもう少し短期的施策について述べ」と書いたが、急遽本年5月30日午前1時過ぎからの富山テレビ放送の『ほころび〜薬不足の真相〜』という優れた番組を紹介し、品質のみならず問題の全体像について概説してみたい。 ◇   ◇   ◇  最近こそ後発品問題は中央のマスコミでも取り上げられるようになったが、県民1人あたりの医薬品生産額が飛びぬけて高く、古くから「薬都」と呼ばれ、日医工を擁する富山県で、官民挙げて本問題に関心が高いのは容易に想像できる。この番組では小林化工、日医工の問題(経営を含む)、急成長した業界、供給の乱れによるさまざまな影響(5月24日現在で2493品目が供給調整中。医療現場での混乱。先発品回帰による患者負担の増加。てんかん患者さんの症状の悪化など)が放映された。また、バイイングパワーのある医療機関が、夜間救急...  前回7月15日号の末尾で、「次回はもう少し短期的施策について述べ」と書いたが、急遽本年5月30日午前1時過ぎからの富山テレビ放送の『ほころび〜薬不足の真相〜』という優れた番組を紹介し、品質のみならず問題の全体像について概説してみたい。 ◇   ◇   ◇  最近こそ後発品問題は中央のマスコミでも取り上げられるようになったが、県民1人あたりの医薬品生産額が飛びぬけて高く、古くから「薬都」と呼ばれ、日医工を擁する富山県で、官民挙げて本問題に関心が高いのは容易に想像できる。この番組では小林化工、日医工の問題(経営を含む)、急成長した業界、供給の乱れによるさまざまな影響(5月24日現在で2493品目が供給調整中。医療現場での混乱。先発品回帰による患者負担の増加。てんかん患者さんの症状の悪化など)が放映された。また、バイイングパワーのある医療機関が、夜間救急に備

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