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Pharmacoeconomics 薬剤経済学

NICEスニチニブ受け入れの変更理由 高額薬剤の給付管理⑩

第198回

2009年4月1日号

 2月4日、英NICE(先端医療技術評価機構)は、NHSが提供する進行性及び転移性腎細胞がん(RCC)の一次療法に「スニチニブ」(ファイザーのスーテント)を認める最終勧告案を発表した。スニチニブを含む最新の4つのRCC療法を、すべて増分費用対効果(ICER)の観点から拒否した2008年8月原案を見直した結果である。 高額製剤のアクセス制限に対する社会的批判は効果的な治療法がないRCCへのゼロ回答で頂点に達し、政府に政策転換を迫った。 世論の圧力は薬価規制スキーム(PPRS)の修正交渉の再協議を促し、製薬会社の価格譲歩を前提に、NHSは①余命24ヵ月未満の、②小さな患者集団に対する、③既存の療法に比べて平均余命を少なくとも3ヵ月上乗せし、④比肩される有効な療法がない、4条件を満たすとき、経済学的評価の基準を緩める政策を加えた。新薬データが揃ったら改めて検討する。RCC療法...  2月4日、英NICE(先端医療技術評価機構)は、NHSが提供する進行性及び転移性腎細胞がん(RCC)の一次療法に「スニチニブ」(ファイザーのスーテント)を認める最終勧告案を発表した。スニチニブを含む最新の4つのRCC療法を、すべて増分費用対効果(ICER)の観点から拒否した2008年8月原案を見直した結果である。 高額製剤のアクセス制限に対する社会的批判は効果的な治療法がないRCCへのゼロ回答で頂点に達し、政府に政策転換を迫った。 世論の圧力は薬価規制スキーム(PPRS)の修正交渉の再協議を促し、製薬会社の価格譲歩を前提に、NHSは①余命24ヵ月未満の、②小さな患者集団に対する、③既存の療法に比べて平均余命を少なくとも3ヵ月上乗せし、④比肩される有効な療法がない、4条件を満たすとき、経済学的評価の基準を緩める政策を加えた。新薬データが揃ったら改めて検討する。RCC療法は多

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