Ｐ・リード・マウラー・インターナショナル・アライアンス社長

OBSERVER

「ハイブリッド」経営は失敗する

2009年4月1日号

――米国で製薬会社の大型再編が相次いでいます。マウラー　オバマ政権の医療制度改革により医療費が削減され、医薬品業界も大きな影響を受ける。研究開発費も高騰し、パイプラインの充実が必要だから、大型再編が相次いでいる。これがアナリストの見方だ。ただ、奇妙に思うことがある。数年前までアナリストは、ファイザーがＯＴＣ薬事業を売却することはいいことだと言っていた。メルクも医療用医薬品以外の事業を売却し、コングロマリット（複合企業）はよくないと言ってきた。ところが今は「ハイブリッドはいいことだ」と。ファイザーやメルクはＯＴＣ薬や動物薬などを柱にするという。大きなものを小さくしてきたのが、逆になっている。大型再編は、研究開発部門を強くするために行うのだろうが、巨体同士がくっついて成果が出るのかは疑問だ。ファイザーはワーナー・ランバートやファルマシアを買収... ――米国で製薬会社の大型再編が相次いでいます。マウラー　オバマ政権の医療制度改革により医療費が削減され、医薬品業界も大きな影響を受ける。研究開発費も高騰し、パイプラインの充実が必要だから、大型再編が相次いでいる。これがアナリストの見方だ。ただ、奇妙に思うことがある。数年前までアナリストは、ファイザーがＯＴＣ薬事業を売却することはいいことだと言っていた。メルクも医療用医薬品以外の事業を売却し、コングロマリット（複合企業）はよくないと言ってきた。ところが今は「ハイブリッドはいいことだ」と。ファイザーやメルクはＯＴＣ薬や動物薬などを柱にするという。大きなものを小さくしてきたのが、逆になっている。大型再編は、研究開発部門を強くするために行うのだろうが、巨体同士がくっついて成果が出るのかは疑問だ。ファイザーはワーナー・ランバートやファルマシアを買収した

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