危険信号に鈍すぎる「感度」 | 医薬経済オンライン

深層　ＳＳＲＩ副作用問題

危険信号に鈍すぎる「感度」

「攻撃性」に悩む患者の声を誰が汲み取るか

2009年3月15日号

　あの薬を飲むようになってから、なぜか、イラつくことが多くなった。もしかしたら、「事件」も薬のせいだったのかもしれない。　うつ病と診断されたのは４０歳代のころだ。一時は、食事やトイレに行く以外は、ほとんど寝たきりに近かった。通う病院を代えたときに、服用する抗うつ剤が変わった。今から思えば、イラつき始めたのは、そのころからだ。　妻を乗せて車でお墓参りに出かけたときのことだ。近道をしようとしたが、道に迷ってしまった。急に怒りがこみあげてきた。猛スピードでハンドルを切る蛇行運転で、後部座席にいた妻の身体がシートにたたきつけられそうになるほどだった。　「止めて、止めて！」　妻の叫び声で我に返り、どうにか車は止めたものの、興奮は３０分近くも続いた。　そして「事件」は起きた。 ... 　あの薬を飲むようになってから、なぜか、イラつくことが多くなった。もしかしたら、「事件」も薬のせいだったのかもしれない。　うつ病と診断されたのは４０歳代のころだ。一時は、食事やトイレに行く以外は、ほとんど寝たきりに近かった。通う病院を代えたときに、服用する抗うつ剤が変わった。今から思えば、イラつき始めたのは、そのころからだ。　妻を乗せて車でお墓参りに出かけたときのことだ。近道をしようとしたが、道に迷ってしまった。急に怒りがこみあげてきた。猛スピードでハンドルを切る蛇行運転で、後部座席にいた妻の身体がシートにたたきつけられそうになるほどだった。　「止めて、止めて！」　妻の叫び声で我に返り、どうにか車は止めたものの、興奮は３０分近くも続いた。　そして「事件」は起きた。

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