医薬経済オンライン

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薬価制度の産物「1社流通」の経済合理性

議論百出も誰にも止められない取引形態

2022年8月15日号

 虎の子の薬価を防衛したいメーカーの論理と、経営原資を得るべく安く買いたい医療機関の主張が薬価制度の世界で相克する。メーカーが主導するいわゆる「1社流通」の話だ。 「価格交渉できない。1社流通はルール違反」  6月29日に厚生労働省が開催した「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」(流改懇)。日本私立医科大学協会の小山信彌参与が、吠えた。流通改善ガイドラインの単品単価交渉を徹底しても、労力を費やすだけで値引き率は悪化し、病院は割を食う、との思いが根底に流れている。  今回、国のガイドラインで個々の医薬品の価値を踏まえた単品単価交渉を推進することを逆手にとって、交渉余地がないと1社流通を真っ向から批判。日本医師会も同調して圧力を加えた結果、厚労省がガイドラインの趣旨に照らし1社流通の実態を調べ、「報告...  虎の子の薬価を防衛したいメーカーの論理と、経営原資を得るべく安く買いたい医療機関の主張が薬価制度の世界で相克する。メーカーが主導するいわゆる「1社流通」の話だ。 「価格交渉できない。1社流通はルール違反」  6月29日に厚生労働省が開催した「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」(流改懇)。日本私立医科大学協会の小山信彌参与が、吠えた。流通改善ガイドラインの単品単価交渉を徹底しても、労力を費やすだけで値引き率は悪化し、病院は割を食う、との思いが根底に流れている。  今回、国のガイドラインで個々の医薬品の価値を踏まえた単品単価交渉を推進することを逆手にとって、交渉余地がないと1社流通を真っ向から批判。日本医師会も同調して圧力を加えた結果、厚労省がガイドラインの趣旨に照らし1社流通の実態を調べ、「報告す

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