医薬経済オンライン

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抜け出し困難な隘路に嵌った「塩野義」

いつ綻びを生じ「ゾコーバ」の蹉跌に至ったのか

2022年8月15日号

刷新したロゴマーク、HPでは「誇りと決意を、今、ひとつに。」  サイエンスを冒涜した所作への「咎め」というべきだろうか。塩野義製薬に対するマーケットの評価が剥げ落ちている。開発中の新型コロナウイルス感染症の経口薬「ゾコーバ」がエビデンスの不足を理由に「継続審議」となったのを受け、7月20日に7540円を付けていた同社の株価は22日には6887円まで急落。その後、やや持ち直す動きを見せたものの、8月上旬の段階では6700円台で推移する。今年2月に8350円の年初来高値を付けていた頃と比べるとおよそ2割に及ぶ下げ率で、「見る影もない」(業界関係者)有り様だ。  ただし、原因の根本は国産初を狙うゾコーバのクスリ自体としての至らなさではない。塩野義がコロナ禍という国難の最中に見せた“俄か政商”とも例えるべき稚拙な言動の繰り返しを前に、第2の「アビガ... 刷新したロゴマーク、HPでは「誇りと決意を、今、ひとつに。」  サイエンスを冒涜した所作への「咎め」というべきだろうか。塩野義製薬に対するマーケットの評価が剥げ落ちている。開発中の新型コロナウイルス感染症の経口薬「ゾコーバ」がエビデンスの不足を理由に「継続審議」となったのを受け、7月20日に7540円を付けていた同社の株価は22日には6887円まで急落。その後、やや持ち直す動きを見せたものの、8月上旬の段階では6700円台で推移する。今年2月に8350円の年初来高値を付けていた頃と比べるとおよそ2割に及ぶ下げ率で、「見る影もない」(業界関係者)有り様だ。  ただし、原因の根本は国産初を狙うゾコーバのクスリ自体としての至らなさではない。塩野義がコロナ禍という国難の最中に見せた“俄か政商”とも例えるべき稚拙な言動の繰り返しを前に、第2の「アビガン

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