医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

ポスト抗体医薬の「旗頭」

第142回 「好調」ロシュグループの勝負手

宮田総研代表取締役 宮田満

2022年8月15日号

 二抗原特異抗体(バイスペシフィック抗体)に新しい波が押し寄せてきた。22年は次世代の二抗原特異抗体元年となりそうだ。  二抗原特異抗体の時代を拓いたのは、中外製薬が創製した「ヘムライブラ」(エミシズマブ)である。7月21日の22年第2四半期業績発表会で、今年のヘムライブラの売上高予想について国内外合わせ2378億円とぶち上げた。同社の十八番であったオンコロジー領域の予想が2605憶円だったので、23年には単一品目でオンコロジー領域を凌駕する可能性も出てきた。  実際、6月の国内市場での後天性血友病Aへの適応拡大、22年内に予測される欧州での軽症〜中等症の血友病A患者への適応拡大で、さらにヘムライブラの市場浸透に拍車がかかる。中外製薬は抗がん剤の製薬企業から、血友病を旗頭とする会社に変貌しつつあると言えるだろう。 ...  二抗原特異抗体(バイスペシフィック抗体)に新しい波が押し寄せてきた。22年は次世代の二抗原特異抗体元年となりそうだ。  二抗原特異抗体の時代を拓いたのは、中外製薬が創製した「ヘムライブラ」(エミシズマブ)である。7月21日の22年第2四半期業績発表会で、今年のヘムライブラの売上高予想について国内外合わせ2378億円とぶち上げた。同社の十八番であったオンコロジー領域の予想が2605憶円だったので、23年には単一品目でオンコロジー領域を凌駕する可能性も出てきた。  実際、6月の国内市場での後天性血友病Aへの適応拡大、22年内に予測される欧州での軽症〜中等症の血友病A患者への適応拡大で、さらにヘムライブラの市場浸透に拍車がかかる。中外製薬は抗がん剤の製薬企業から、血友病を旗頭とする会社に変貌しつつあると言えるだろう。  

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